シークレット・ワード


「私も夏樹が大好きだよ。」

そう言って抱きしめる腕に力を込める


しばらくすると、夏樹が体を放し私の頬に手を添える
涙を指で拭って優しく私の頬を撫でる


「目、閉じろよ。」


その台詞に私の顔はきっと真っ赤で…
でも、その言葉に逆らえるわけなくてゆっくりと目を閉じる


「絶対、目開けないで聞けよ。俺も夢みたいなんだ。ずっと好きだった子と今、両想いになれた。あの日、先輩に振られた奈緒に声かけてよかったって心の底から思った。」


夏樹の指が私の顎を持ち上げる


「俺の方こそ、好きになってくれてありがとう。」


その瞬間重なった唇から夏樹の想いが伝わった気がした


初めてのキスは嬉し涙の味がした


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