あなたは過去に戻りたいですか？

昔の最悪な中学生活のことを思い出してボーッとしていると、店員さんがじれったそうに話しかけてくる。

「そんで、どうすんの・・？過去に戻るのか、このままで良いのか白黒してくれ。」

もちろん、答えは一つしかなかった。

「分かりました・・。私、過去に戻って今の生活を変えたいんです。
　もっと幸せになりたいんです！水晶から見えた中学生の私は、地味で目立たない存在　でした。きっと全てに後悔があったと思います。やり直して、幸せになってみせま　　す。」

店員さんはにっこり笑ってうなずいた。

正直少し不安だった。やり直しても、何も変わらないんじゃないだろうか。

二度と今には戻れないんじゃないかって・・。

それを見透かしたかの様に店員さんはまた口を開いた。

「不安があるならやめれば良い。ちゃんと考えた上で実行すれば良いさ。
　この水晶をお嬢さんにやるよ。決心が着いたら過去に戻りな。もしも過去からやり直　して今の時代に戻ったなら、この水晶はこの店にまた戻り置かれる事になるだろ　　　う。」