あなたは過去に戻りたいですか?
私は大切に店員さんから水晶を受け取った。

綺麗に透き通る水晶。太陽の光に透かして見ると、反射して明るい光を放った。

「うわぁ。綺麗・・。」私は思わず呟いた。

この水晶が、私の運命を変えてくれるのだろうか。

未来は誰にだって分からない、だからこそ後悔だけはしたくない。

そんな思いだけが私の頭の中を流れていた。

「後悔はしたくない・・か。」水晶の中に移る中学時代の私の姿を思いだす。

周りは女子や男子のグループで騒がしかったのに、私だけが一人だった。

いつも窓際の席で、控えめにしていた。

委員会でも、自分の意見があっても滅多に挙手できなかった。

あんなの、本当の私じゃない。

本当の私は・・一体どこ??
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