君と僕のエスパシオ

トマトパーティー



イギリス首都、ロンドン。


その中心付近に位置する有名校、ルードロブグルフ大学に、彼女はいた。


チョコレート色の艶やかな髪を左右に揺らしながら廊下を大股で進む姿は誰もが振り返るほどの美しさである。

エメラルドグリーンに輝く瞳を忙しなく動かしながら辺りを見回すと、やっと探していた人物が見つかったのか、また大股で歩きだす。


彼女の名前は、エミリア・キャメル。
ルードロブグルフ大学の一年生で、その容姿と好成績からちょっとした有名人である。


「エド、また講義サボったでしょう、教授が探してましたよ!」

凛とした声が大学の中庭に鳴り響き、まわりにいた生徒達の目を集めた。
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