不良のたまり場
「勝手に決めやがって」
たださくらは納得いかないようだった。
「はげちまえよ」
いつもの悪態をつく。
「さくら、俺は本気なんだ」
「は?それがどうした」
本気になったことは
ないお前には分からないと思うが…。
「お前、自分の進路のこと考えたことあるか?」
「おい」
杉が目で俺を止める。
「さくらをこれ以上甘やかす気かよ」
俺は嫌だった。
さくらがずっとここで止まっているのを。
しかし彼女には
俺の声は響いていない。
「自分をなんでも
正当化すんなよ」
さくらは眉間に
しわを寄せて言った。
まるで猫のようだ。