不良のたまり場
▼失恋した須山さん
「またケンカかよ」
私は関に怒鳴った。
もう嫌なんだ。
「べつにいいだろ」
彼はふんと鼻を鳴らす。
もう嫌なんだ。
お前が無益に傷付くのが。
「やめてくれ…」
私はギュッと関の制服の裾をつかんだ。
「…お前ももうここを離れろよ」
「いやだ!」
彼はじっと私を見た。
私もじっと睨み返した。
「俺はもうここに来ない」
そう言ってこの部屋から出て行ってしまった。
私は注がれていないマグカップを見た。
じゃあなぜ…
ここに来たの?