不良のたまり場

「あいつもぅ戻ってこねぇよ」

「そうですか…。
えっと、あの人って何年生ですか??」

「んー、留年してっからなぁ。
3年に入るんじゃん?」

なんて曖昧な事言ってみる。
あいつは何年でもねぇよ。
ずっと3年ままあいつは成長しない。
時が止まってたんだ。

「そうですか…」

くしゃっと音を立てて
手紙を持つがっかりした彼女。

「あいつに手紙を書く奴なんて
珍しいな」

「え…あぁ…えっと…
ちょっと相談事に乗ってもらったので…
お礼を…」

「相談?恋愛相談とか?」

「えぇまぁ…」

彼女は苦笑する。
って事は、失恋話か。

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