れもん

そんな､あいつの一言に
振り回されてる
あたしもどうかしてるわ…







興味が無いんだから
仕方ないじゃない…





｢はぁ…ったく…｣






｢なにため息ついてんのよー｣
あっ､「優奈!」
この子は同じｸﾗｽの
親友の山崎 優奈｡

あたしと違って､
おしゃれで彼氏もいる｡

羨ましくはないけど
彼氏は隣のｸﾗｽの永山 裕太
学年で一番ｶｯｺｲｲ人ﾗﾝｷﾝｸﾞ1位
…らしい

どこが良いか分からないのは
あたしだけだとか…


「ため息とか彩音らしくないよｯ」
あたしらしいって何…？

「あぁ…うん……大丈夫」
こんな悩み､優奈は
一生､分からないんだろうな…

「そっか…､まぁ､
次は理科だし理科室行こっか」

「うん｡」


きっと…優奈はやさしいから
あたしが､何か悩んでるのを
気付かないふりしてくれてるんだろうな…


「…何かありがとう､優奈｡」

「えっ?…ううん｡私で良ければ話ぐらい聞くからねｯ」


「ありがとう｡」


そう言って2人で理科室に行った｡