ただ、飛べてしまっただけ。





ひまわりに着くと
もうみんな学校から帰って来ていた。



「あっ!龍ちゃん! 何処行ってたの?」


そこには律花が朝とは違う髪で居た。


「別に何処も…女って髪、いじくんの好きだよな」


すると、律花は自分の髪を触りながら嬉しそうに言った。



「これね、友達がやってくれたんだ! シュシュもくれたんだよ! かわいっしょ?」


自慢気に髪を見せてくる律花。



「あー可愛い可愛い」


「うわ!超棒読み!心込もってないっ」


律花はほっぺたを膨らませて睨み付ける。





こーゆうとき
いつも律花を近く感じてた。



でも、なぜか
今は少しだけ遠くも感じてしまうんだ。






< 34 / 77 >

この作品をシェア

pagetop