ただ、飛べてしまっただけ。





「ねぇ、龍ちゃん」


俺が炒飯に夢中になっていると、律花は、俺の向かいに座って律花が言った。



「あ?」




俺が炒飯から律花に
目を写すと律花は真剣な顔をして俺を見ていた。




「明日さ、どっか出掛けない?」


「は?学校あんだろ?」



そう言った俺を見て
律花の口元が緩んだ。



「何言ってんの?明日土曜日だよ!てか、もう0時過ぎてるから今日だね」



そう言われて、
俺はカレンダーを見た。



「そっか。俺、学校行ってねぇから曜日感覚狂ってるみてぇだ」



俺が笑うと律花も小さく笑った。



「でさ、明日。あたしに時間くれる?」



律花がまた真剣な顔をする。



「分かった」







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