チューして☆ダーリン
「べ、別に。出来たらいいなとか絶対絶対思ってないからねっ!」
「ふーん?」
分かりやすいやつ、と笑う透くんはやっぱり意地悪。
昨日の先生と少しだけ重なって見えてドキドキした。
でも、やっぱり違うんだよな。
先生が大人だからとかじゃなくて、先生といると落ち着くのにいつも心臓は忙しくて優しい笑顔には体が痺れるようになる。
これは、きっとあたしが先生を好きな証。
「付き合ってるのに、キスしないわけ?」
「んー…何でだろう」
ってええええええ?!
バレてるっ?先生とのこと。
「つ、付き合ってはないよ!いや…あたしの中では付き合ってるだけ!つまり妄想で」
とか言いながら、ズキンと胸を傷める。
「ふーん?じゃあ妄想でキスしちゃえば?」
とか言ってくる透くんは余裕の笑みで…
なんか、何もかも見透かされている気分になった。