【短編】恋は魔物!?
「おい……おいって!」
隣に俺が立ってるのに無視して話を続ける美桜に、少し声がデカくなる。
話してた男の方が俺の声に驚き、顔を上げた。
お前じゃねーよ。
ゆっくり顔をあげる美桜が
「何?」
と、だるそうに答えた。
「何って……やっぱ、今話すわ」
その場に居た男に席を外してもらい、その席に俺が座る。
「あのさー? 美桜、俺の事どう思ってんの?」
いつもなら聞けないセリフが、今日はサラッと出てしまう。
相当、ストレス溜まってたんかな俺?
俺から目線を外してた美桜が、目を合わした。
「どうって?」
「えっ?」
考えていなかった答えに、思わず驚いてしまった。
まさか、聞き返されるとは思ってなかった。