【短編】恋は魔物!?
「哲だって……哲だってこんな時間に外おるやん」
はいぃぃぃ!?
何で俺?
やっと喋ったと思ったら、何言ってんの?
俯いたままの美桜が呟く言葉に、理解不能。
「俺は男だろ?」
笑いを堪えて言った。
そんな俺に、また意味不明の言葉が返って来る。
「関係ないし、そんなん」
いやいや、関係あるだろ?
「女の子がこんな時間に、一人であんな所に居たら危ないだろーが。
送って行くし帰ろ?」
美桜の頭をポンポンを叩くと、首を大きく横に振った。
「何かあった? 美桜」
こんな美桜、見るの初めてで心配になった。
もう一度、顔を覗き込むと、また違う方を向いたけど。