【短編】恋は魔物!?
「美桜ちゃん? そんな事言ったら、俺期待しちまうけど?」
茶化して言ってみるものの、いつもの無視ときた。
やっぱり、俺は美桜に遊ばれてるらしい。
はっ、馬鹿らしい。
俺って、こんなに引っかかりやすくて馬鹿だったなんてな。
だから何回も言っただろ?
相手は美桜だって。
ここで別の女の子ならキスでもしちゃうんだろうけど?
そんな事をしたら殺られかねない。
冗談じゃなくて、本気でね?
「期待……すれば?」
ポソッと呟いた一言に、俺の時は完全に止まった。
と言うか、固まった。
「哲?」
フリーズする俺を見上げた美桜。
うっわ!
上目使いに、潤んだ瞳で見るなぁぁぁ~~~!