【短編】恋は魔物!?
だから哲に振られた時、正直仕方がないな。って思った。
だって、私はこんなだし。
周りには、いっぱい可愛い女の子が居るんだもん。
そう思って、頑張って諦めようとしたんだけどね。
毎日、女の子に囲まれてる哲を見ると胸が痛くって。
友達から、哲が合コンに行ってるって聞くと胸が苦しくなって。
哲から借りたゲームを見るだけで、哲を思い出して胸が悲鳴をあげるんだ。
だから、喧嘩して1ヶ月が経とうとしていた頃。
今更なのはわかってる。
わかってるけど、自分自身が止めれなくて。
気づけば、部屋にあったゲームを片っ端から紙袋へ入れて哲のマンションへと向かった。
まだ部活から帰ってない哲を待つ間、何でか涙が出てきちゃって。
もう帰って来ても良い時間なのに帰って来なくて。
彼女が出来ちゃったのかな、とか不安に押し潰されそうになった時だった。
楽しそうに電話する哲が帰って来たんだ。