【短編】恋は魔物!?
「なぁっ!?」
「ふふん♪」
得意気な表情を浮かべて
「美緒ちゃ~ん、真っ赤ですよー」
なんて、おちょくってくる哲に私の頬はもっと熱くなった。
「て、哲のアホ! ボケ! カス!」
噛みながらも、大声で言い放った私は手当たり次第に物を投げつけた。
最近の哲は、こうやって私の唇を奪ってくる事が増えた。
嬉しくないわけじゃない。
ただ、その後に余裕の笑みを見せて。
悪戯にからかってくるから。
かと言って『キスしよう』なんて言われて出来るものでもないんだけど。
でもでもでもでもでも!
やっぱり恥ずかしいもん!