【短編】恋は魔物!?
「ギュッってしていい?」
なぁ!
何を言い出すのよ。
そんなの『うん』なんて言えるか!
「は、はぁ!?」
焦るだけの私は、さっきからちょっと声が大きくて。
ちょっと冷たくて。
常に噛んでしまってる。
「って、美緒に聞いても“うん”なんて言うわけないっか」
そう小さく吐いた溜息と聞こえた言葉。
そして、さっきの喧嘩の原因のゲームのコントローラーを持ち、本体のボタンを押した。
あ……。
私、また可愛くない事しちゃった。
だって、哲が悪いんだもん。
最近、不意打ちのキスばっかりするし。
さっきだって、あんな嘘吐いて、あんな事するし。