【短編】恋は魔物!?
「はーい、俺の勝っちぃ~♪」
わーい、と喜んで手を上げる哲。
画面には、TETSU WIN! と大きく表示されていて。
ただ、それを見つめるだけの私。
「はい、美緒。拗ねないの」
そう言って、私の頭を優しく撫でる哲に何だかすっごくむかついて。
膨らませた頬と、哲の手をおもいっきり振り払う私の手。
――パシッ
と音が響いた。
「いてー。そんな怒んなよなぁ、負けたくらいで」
違うもん。
アホ哲!
だから哲は、私をわかってないんだよ。
何も言わない私も悪いけど。
さっきから機嫌悪いんだから、さっきの事が絡んでるのかな?
とかちょっとは気づきなさいよね!