真っ白な恋(BL)
「おーそーいー…!」

息を切らしながら走ったというのに自宅につけば待機していた翡翠から非難を浴びる。


「風邪引いたらどうするんだよ!まったく…」


「せやいうても見てや、この汗!めちゃめちゃ頑張って走ったんに…。 ちゅうか、鍵も渡したやろ?」



会って一日で合鍵を渡す相手ができるなど前代未聞だろうがこういうときのためにとすでに渡してあった…はずなのだが。


そんな思考を巡らせながら相手を伺うとその表情は一変したかと思うと顔を赤らめこちらを向いたことにより視線が混ざる。

…お怒りでなかったのでは…?
この子は本当にころころ表情が変わり見ていて飽きない。



「…っだからだよっ!」
「…ん?なんやて?」


翡翠らしからぬ小声でいまいち聞き取ることができなかった。
今度こそは、と耳を傾ける。



「っ、だから…、少しでも早く会いたかったんだよ! ここに居たほうが早く会えるだろ! わかれよ、馬鹿ッ!」




真っ赤な顔で
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