真っ白な恋(BL)
「しゅ、と?」
「…ぁ?」


なんや今教えてもいない俺の名前が聞こえたような…

「しゅうととひなた?」

「お前、ソレッ!!」


一人葛藤している間、少年は部屋を巡回しまわっていたらしく…
その小さな手には俺のノートが。

いや、ノート自体は問題ない。
問題なのは…



『馬鹿ッ!そんなとこに貼るな!』
『ええやん、ここなら目立つし、ヒナ可愛ええし』
『そういう問題じゃねぇ!!』



そう、ノートに貼ってあるヒナとの思い出のプリクラ…
俗に言うキスプリ。



「…君もホモ?」
「…?」


君もってことは…
あぁ、世間は狭いな。

確かにコイツ可愛らしいし…まぁヒナには負けるけど。



「お前さんも恋人おるん?」

「まぁ…一応は。」

「へぇ…」



そうやろうな、こんな子なら誰だってより取り見取りやろうし。


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