-aitai-
総悟-side-
暑くなってくる7月。
教室に響くのは先生の声。
ちょうど窓側の俺の席からは
空を横切る飛行機雲がよく見えた。
校庭の桜の木にとまるセミの声。
ときおり。
すっと心地よい風がふいてくる。
こんなに気持ち良かったらきっと。
どっかのバカは寝てんだろうな。
と思って、隣を見た。
バカがいた。
まさか俺の隣にいたとは。
ここはいっちょ、起こしてやるか。
俺は机に入ってたプリントを丸めて。
スパーッン!!
それで頭をなぐった。
「いったぁあっ!!!!」
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