shine!
その反応に、タケの方がびっくりする。


「い、いや、だから、まだそこまでいってないんですって。嫌われてはないと思うけど、まだ付き合ってるってわけじゃ―――だから、余計に傍にいたいんですよ。油断してると、他の奴にちょっかい出されそうって言うか、ゆずってすきが多い気がするから―――」


「ああ、確かにな。すきが多いっつーか、あれは人が好過ぎんだよな。あのミュージシャン・・・・如月光だっけ。あんなクールに見える奴がキャバクラってのもびっくりしたけど。けど、ああいうのに限ってはまったりするし、普通のキャバ嬢とちょっと違うゆずちゃんみたいな子には弱いかもな」


タケの言葉に要が顔をしかめる。


「そう思いますか?やっぱり・・・・・」


「やっぱりって、なんだよ。何かあったのか?」


「いや、何もないですけど、まだ」


ただ、胸騒ぎがするのだ。


走って来た車からとっさにゆずを守ったという光。


自分の方に引き寄せたというその行動が、要の胸に引っかかっていた。


普通、相手がなんでもない相手だったらそうまでして守らないような気がした。


ということは―――
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