shine!
エリの平手がゆずの頬を打ったのと、河瀬が更衣室の扉を開けたのはほぼ同時だった。


「何してるんだ!!」


河瀬の怒声に、その場にいたキャバ嬢たちの顔色がさっと変わった。


「お前ら―――ホステスの顔に傷つけてどうするんだ!店に出れなくなったら、その分の慰謝料はお前らの給料から差し引くぞ!」


「そ、そんな―――あたしは関係ないのに!」


そう言ったのはミカだ。


「何言ってる。お前だって一緒にゆずを責めてただろう。全部外まで聞こえてるぞ」


河瀬の冷たい目に、ミカは明らかに動揺していた。
< 55 / 157 >

この作品をシェア

pagetop