shine!
「で、でもそれは、ゆずがサキさんの客を―――」


「馬鹿か。この世界ではそんなこと珍しくないだろう。客を取り戻したきゃあ自分の力でどうにかしろ。ここでゆずをいじめたところでその客はお前には戻ってこない。サキ、お前もナンバーワンならそのくらいのことわかるだろう」


河瀬の言葉に、サキは無言で唇を噛んだのだった・・・・・。



「―――悪いな。明日は、休んでいいから。その顔の腫れが引くまでは、店に出すわけにいかない」


河瀬の言葉に、ゆずは黙って頷いた。


赤く腫れた頬が痛々しかった。


河瀬が店に戻ると、ゆずは要を見上げた。


「もう、帰ったと思ってた・・・・・」

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