shine!
それからしばらく、要は『Angie』には行けなかった。


オーディションの準備や仕事が忙しく、なかなか行く時間を作ることができなかったのだ。


その間、何度かメールを送ったりはしていたけれど―――


オーディションが終わり、ようやく時間ができて、要は『Angie』に向かった。


「キャ~、要さん、久しぶり!」


そう言って出てきたのは、ゆずではなく、いつか接客してくれたセリだった。


「あ・・・・・どうも」


「あ、ゆずちゃんですよね?ごめんなさ~い。今ちょうどゆずちゃん接客中で~。しばらくあたしがお相手でもいいですか~?」


嫌というわけにもいかない。


要はセリについて店に入り―――


ちらりと店内を見渡した。
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