いぢわる王子様
「隠すな」
「……っ! すぐるが昨日、絶対に負けるなって――」
「馬鹿っ!! 負けるな、とは言ったけど、『隠せ』とは言ってないだろ!? こういうことは、全部言え! いいな?」
怒鳴るように言われて、一瞬体がすくむ。
けど、そんなすぐるの瞳は心配の色が見え隠れしていた。
あぁ、そっか。
すぐる、私のことをすごく心配してるんだ。
「……わかった」
コクンとうなづくと、ようやくすぐるはホッとしたように肩の力を抜き、微笑んだ……。
「……っ! すぐるが昨日、絶対に負けるなって――」
「馬鹿っ!! 負けるな、とは言ったけど、『隠せ』とは言ってないだろ!? こういうことは、全部言え! いいな?」
怒鳴るように言われて、一瞬体がすくむ。
けど、そんなすぐるの瞳は心配の色が見え隠れしていた。
あぁ、そっか。
すぐる、私のことをすごく心配してるんだ。
「……わかった」
コクンとうなづくと、ようやくすぐるはホッとしたように肩の力を抜き、微笑んだ……。