いぢわる王子様
そう言い、私は雑巾を相手に投げ返した。


それをうまくキャッチしたかと思うと、そのまま手から床へとすべり落とした。


怒った表情のままの相手が、私に一歩ずつ近づいてくる。


それにあわせて、私は後ずさりする。


……ヤバイ。


そう思うと同時に、背中が壁に当たった。


相手はどんどん近づいてくる。

< 16 / 403 >

この作品をシェア

pagetop