いぢわる王子様
「え……?」


まだボンヤリする意識の中で、声を主を探す。


「寝るなら鍵かけろって言っただろ」


怒ったような、その声。


「すぐる……?」


まさか、すぐるがこんなところにいるワケがない。


きっと、お父さんが仕事を早く切り上げて帰ってきたんだ。


「お父さん、部屋に勝手に入らないでよ」


目をこすりながら起き上がり……え!?


目の前の人物に、思考回路が停止する。


す……ぐる!?
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