いぢわる王子様
「誰が『お父さん』だ。バカ」


いつも通りのすぐるが、今ここにいる。


なに?


夢?


私はゴシゴシを目をこすり、ブンブンと頭をふる。


夢なら、早く目覚めて!


けれど、目の前のすぐるは消えなかった。


「……すぐる?」


「なんだよ」


仏頂面で、そう聞き返してくる。


「すぐる!!」

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