いぢわる王子様
「なのにお前は、滝野へなびいた」


「だって……それは」


さっき、『俺が悪かった』って言ったじゃん!


「あいつと、どんなことをした?」


そう聞きながら、すぐるがすごい力で私をベッド押さえつける。


握り閉められた両腕が痛くて、顔をしかめる。


「誠先輩とは、なにもっ!!」


「嘘つけ」


「嘘じゃない! キスされただけ!!」


「キス……だと?」


すぐるが、私をにらみつけてくる。


キレイな顔が、余計に怖いよっ!!
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