いぢわる王子様
強い口調の私に、すぐるはハハッとおかしそうに声を上げて笑った。


何!?


見下されている。


そう思った私は、すぐるの頬を思いっきりひっぱたいてやった。


静かな部屋に、パチンッといい音が響く。


それでも、私の腹の虫はおさまらない。


冗談にも、やっていい事と悪いことがある。


「どういうつもりよ!!」


怒鳴る私に、すぐるがシーッと、人差し指を立てて見せた。


「オヤジ、寝てるから」
< 89 / 403 >

この作品をシェア

pagetop