いぢわる王子様
「……私、すぐるのお父さんから連絡もらって来たのよ?」


「あぁ。協力してもらったんだ」


協力!?


すぐるの言葉に、私は言葉を失う。


自分の親に、自分が死んだと連絡をさせた。


そして、それを引き受けた親。


どうして?


ただの冗談ではないと感じた私は、知らず知らずのうちに生唾を何度も飲み込んだ。


喉が、口が、渇く。


妙な汗が、背中を流れる。
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