時の女神
「なにがあったのじゃ…?」


「申し訳ありません…ガロ。私の力不足で陛下は…」


ロキは膝をつき頭を下げた
ガロはふぅ…とため息を出して長い髭を撫でながら考えていた


「やはり、女神には勝てぬか…仕方あるまいロキよ」



ガロはクルリと向きを変えて部屋の奥へと消えた

ロキはただガロの姿を見ていた


「ロキよ…こちらへ来なさい」


ガロの声が部屋に響いた
ロキは言われた通りにガロが行った方へと歩いていく

奥には階段があり奥からは明かりが盛れていた


カツン…カツン…


「ガロ、来ました」


「うむ…わしも本来ならば陛下を応援したいのだが…国を滅ぼすわけにはいかぬ…」


「はい…」


色々な古い本が並ぶ部屋でガロは一つの箱を取り出した
< 102 / 139 >

この作品をシェア

pagetop