時の女神
「ほぐはリース。で…こっちがお父さんとお母さん。」


手を出して母と父を紹介した


「キミは?」


「私は…」


そのあとの言葉が出なかった


――私は…誰?


「どうしたの?」


「解らない…私は誰?」


怯えるように言葉が震えていた


「まぁ…」

「大変だ…」


その場で三人は固まった

「私は…私は…」


唯は記憶がなかった



――なぜ思い出せないの!?痛い…頭が


唯は頭を触った

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