時の女神
ダンテに回していた腕から力が抜けた

―優しい笑みを私には向けてはくれないのに…


「長旅でしたね、マリア姫。お体は大丈夫ですか?」


「え、えぇ!お気遣いを有り難うございますわ」


マリアはロキにとっさに答えるロキは「そうですか」と軽く答えた


そして…
~♪~♪


「ダンスの曲ですね…」


ダンテの周りの貴族たちがそれぞれ踊り始める。

「ユイ…ダンスを「ダンテ様!!踊りましょ!?」

有無を言わせないような力強い言葉と瞳でダンテを引き寄せる

「ぁあ…」

「さっ…彼方へ」


マリアは一刻も早くダンテを引き離したかった

「じやぁ…私は…あ!ロキ様相手してください」

――私はダンテ踊れないし…誘われても困るし…ロキ様なら大丈夫よね!

「わかりました」


ロキは快く受けてくれた

一方ダンテはマリアと少し離れた場所で踊っていた。ダンテは気分が少し曇っていた


――くそっ…ロキが踊っているが…周りの男たちのユイへの視線が気にくわない!


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