君の声。
疑問に思っていたら、楢橋君からもっと疑問に思う事を言われた。
「‥うん、でも藤堂が雪ちゃん誘うって‥やっと振り切れたんだな……」
え‥?
楢橋君の、やけにホッとして、安心したような声に、私は何の事かわからなかった。
「…楢橋君、それ、どういう意味?」
「‥えっ、あ、…あいつ……もしかして…」
驚いたように、けれどどこか納得したような、落胆した声で
だけどすぐに元の、今までと同じ明るい声にもどして
「あっは☆
ごっめーん、今の忘れて!俺なんか勘違いしてたみた~い!はっずかし!!!」
勘違い…?
でも、勘違いにしてはあまりにも
声が、神妙味があって
「‥楢橋君、」
「そぉーいえば今度さー☆」
話を途切れさして、
明るい声を出している。