君の声。
「‥俺は、“君”の傍にはいられないんだ。」
“君”は、あの日傷つけてしまった雪だろう‥?
「じゃあ、“雪”のそばには……?」
わからない。
俺は、確かに“君”の傍にはいられない。
けど、“雪”の傍にはー‥?
「………っ、駄目だ。たとえ、“君”がいなくても、雪は雪なんだー‥っ!!」
そうだ。
甘い幻想は捨てろ。
“雪”に過去の、記憶の“君”がいなくとも
俺が雪を傷つけて事実は変わらない。
「……っだから‥」
「“雪”は、わたしのこと、しったよ。」
「…………っ!?」
なんで
なんでだ。
なんで…………っ!
「ならはしくんがね、おしえてくれたの。」
「…楢、橋……が?」
「“雪”はわたしをしるのをこばわなかった。わたしはうけいれられた。」
「“君”を……?」
なんで、受け入れたんだ。
“雪”、“君”は“雪”にとって、辛いものだろう。