君の声。
見れば、2つの鎌が交差して親父の首に掛かっていた。
寸でのところで止められた親父の手
だがそれがだんだんと後ろに下がっていく。
「イヤダ!イキタクナイ!!シヌノハイヤダ……!!タスケ、ヒィッ……タスケテクレ…!!」
悲痛な叫びも虚しく、そのまま闇へと溶けていく
やがてその姿は見えなくなった。
何が起こったのかわからず、放心していたが、
「…帰らなきゃ……」
そう呟いて、俺は消えていった親父に背を向けて歩みを進めた。