君の声。
光
†side:雪†
朝日が薄暗い部屋に差し込む。
カーテンの隙間から朝日が漏れて、私と陸ちゃんの握った手を照らす。
‥ねぇ、陸ちゃん。
私はあなたが好き。
幼い日に抱いた淡い恋心より
全てを知った今の恋で、私はもう一度あなたに恋をした。
私が傷つかないようにと、隠し、全て責任を負ったあなた。
責任だなんて思わないで。
私の過去で、私の記憶
私は確かに、あの時あなたを想っていた。
あの状況でも、あなたを想ったの。
あなたを見て、安堵したの。
紛れもない、私のものだから。
あなたが責任を負う必要など、どこにもないのだからー‥
「陸ちゃん……」
握った手に、力を込める。
力のない彼の手を包み、頬に当てた。
「あなたが、すきです。」
どうか神様、
彼に伝えさせて。