君の声。
あれから一週間
陸ちゃんの体調は良くなってきて、退院できることが決まった。
陸ちゃんが目を覚ましてから、毎日私はお見舞いに行った。
‥だけど、何かを伝えるわけではなかった。
何気ない、取り留めのない会話をして笑い合った。
ただ、それだけ。
それだけだったの。
ーガラ‥
「陸ちゃん。もう準備できた?」
「あぁ。」
「おばさん達もすぐ来るって。」
「あぁ」
そんな会話
隣に並んでも拳一個分、それだけの距離が空いていた。