君の声。

保健室






「どう゛どぉーーーー!!」




そう叫びながら俺に抱きついてきた炭水化物。




もとい、




体育教師の米沢。




呼ばれたから来たんだが……




「おれの名前は“藤堂”だ。」




間違えんな。




「そんな細かい事はいいだろ!!」




細かくねぇ。




俺はA型なんだ。




「お前また体育でないのか!!」



「単位は取れてるだろ?」



「取れてるがな!?」



「じゃ、今日はサボる。」




クルリと回れ右してドアに手をかける。




「待ってくれ~!!」




なんて言ったかは後ろ向いてたからわかんねぇけど




「抱きついてくんな」




気持ち悪いから




「今日はバスケなんだぞ!!」



「だからなんだ。」




バスケだから嫌だ。




イヤホンとれる。




まぁ、基本は取れないように固定してるけど




「今日はD組と試合なんだ。」



「それが?」



「負けたくねぇぇええんだよぉぉおお!!!」




泣くな。
みっともない。




B組(俺のクラス)でD組に対抗心向けてんのは炭水化物だけだぞ。









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