君の声。
「まぁーたっく、冷めてんぞ!藤堂様?」
「殺すぞ。」
それでもピーチクパーチクうるさい楢橋
「何だょ何だょ!女の子にきゃあきゃあされて嬉ぴくない男がいんのか!藤堂のバカ!!お前なんざ不能になっちまえ!!」
「ほーぉ…」
「あ、ごめんなさい。なんでもございません。」
よし。
まったくうるさいヤツだな。
「少しは静かに…」
ふと、雪と目があった。
「……っ」
目をそらす。
無理だ。
雪が見れない。
傷付いた?
駄目だ。
振り向くな。
俺は雪を見ちゃいけない。
ごめんな。雪。
〔リ、ク………〕
ードクン
あの声が聞こえた。
「………ぁ」
ドクンドクンドクンドクン……!!
自分の心臓がまるで他人のモノのように動く。
あの声はいつも俺を殺す。
音楽を聞いていてもずっと、はっきり聞こえる“声”
ードクドクバクドク…!!
鼓動が速まる。
「藤堂!?大丈夫か!?」
キコエナイ