君の声。





*********




って……




「ぇーと…?ご、ごめんよぉ…。い、今、出て行きま~‥」



「待てよ。俺も一緒に行く。」




そう言って立ち上がった俺。




雪とは無言ですれ違う。




「え、え?えぇ!?何、いーの!?」



「いんだよ。」



「け、けどさ…」



「いいから、さっさとカバンと制服よこせよ。」



「は、はぃ…」



「ん、サンキュ」




ーピシャリ




雪を1人置いて出て行く俺達。




雪?




多分お前は泣いてるよな。




お互いに背中を向けてるけど、わかるんだ。




君の気持ちも、




わかってると思う。




けど、気づかないフリをさせて。




俺は雪が流す涙を、




拭う事はできないんだ……









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