君の声。
風呂から出て、リビングに行くと、
まだ雪がいた。
雪が自分の家にいることに対し、
違和感があった。
けど、それと同時に、昔と同じ関係になったようで
嬉しい、と思ってしまう自分がいた。
「雪、送るから帰れ……」
PM9:58
普通なら、起きていられるハズだが…
反応がない。
「え、何、雪、寝てる?」
ソファを覗き込むと雪が俺の本を持ったまま寝てた。
「ありえねぇ……」
何でー‥
不用心すぎだ。
「気持ちよさそーに……おい!雪、起きろ!ゆーきー!」
起きない。
揺さぶる。
起きない。
ちくしょう。
「仕方ないか……」
俺は携帯を開く。