COOL LOVER


嬉しいよ。

……嬉しいよっ。



「なんで涙目になってんだよ。」


「ふぇ…っ」



つん と鼻を突かれ、余計に涙が溢れそう。

……やっと、彼女らしいことが出来たから…



「ったく。俺がなんかしたか?
それとも…」


「嬉しいの。」




焦る翼くんの言葉を遮った。


違う。

悲しい でも 苦しい でも


痛い でもない。


これは、嬉し涙。




「…美味しいって言ってくれて嬉しいの。
翼くん、キスとかしてくれないから…本当に彼女でいれてるのか不安だったか………っあ!!!///」



そこまで言って、慌てて自分の口を手で覆った。




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