COOL LOVER


あたしは

翼くん が好きだから

応援してあげたい。




「……だから、翼くん…」

「いや。興味ないから。
俺、将来決めてるし。」

「え?」



サラッ と翼くんが口にした言葉は、高校2年のあたしにはものすごい一言だった。


……将来、決めてる?



「俺、親父の会社継ぐからさ。
大学行きながらそっちの勉強するつもりなんだ。」

「…社長の跡取りってこと?」

「〈北原corporation〉って聞いたことない?」



北原コーポレーション…?



「ょ、よくわかんない…」

「あんまり大きくない会社だからな。知らなくて当然だ。
一応、親父が社長で祖父が会長でさ。祖父ももうかなり年だからな…」





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