COOL LOVER


下駄箱に着いて、靴を履き替える。



「聞いてた、よ?」


「ならなんでそういう質問になるんだよ。」



……え?


あきれ気味に息を吐いて、不機嫌そうに見てきた。



…翼さん、眉間にシワが。



「だって…あたし…」


「“彼女”って、どうでもいいヤツなのか?」


「え…」


「俺にとってのお前は、どうでもいいヤツだと思うのかよ?」



じっ と見つめられ、つい視線が下におりていく。


だってあたし……

彼女らしいこと、何も…



「…まぁいいや。行くぞ。」


「………ん。」




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