COOL LOVER
「……ぁ、あたしなら…
こっちのゴールドかな…っ?」
出来るだけ笑って、示された二つのネックレスのうちゴールドに光る方を指差した。
今にも零れそうな涙。
バレないように視線を反らす。
声、震えてなかったかな?
「…おぃ?」
「ごめん…あたしさっきお母さんから帰ってこいって言われたんだぁ。だから先に行くね。
…また明日。」
明日、会ったら泣いちゃうかもね…
今はこれ以上隣にいれないよ。
笑う気力もなくて、急いでお店から出た。
「おい!!!」
一回だけ呼びとめられたけど、立ち止まらずに走った。
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