COOL LOVER


悲しくて


切なくて



駅まで走った。



……もしかしたら、告白したときの「いいよ」って…


そこまで考えて、フルフルと頭を振った。



本当に立ち直れなくなりそう。



「…ぅ……翼、くん…」



丁度きた電車に乗り込む。


泣きたくないよ…



何度も何度もイヤな想像が頭をよぎる。


そのまま暗い気分のまま家に帰った。




「ただいま…」


「おかえり。ご飯出来たわよ?」



お母さんの言葉を聞きながら、階段を上がって部屋に入る。


携帯を確認すると、メールと着信が二回ずつあった。



表示された《不在着信 北原 翼》の文字。


メールも着信も、すべて翼くんからだった。




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