COOL LOVER
あたしの横に立った。
ゆーっくり、それはそれはゆっくりと翼くんを確認する。
アキが言った通りかも。
瞳が優しくなった気がする。
自惚れかもしれないけど。
「どうした、具合悪いのか?」
「ふぇ?だ、大丈夫……」
フッと笑うなり、あたしの頭にしなやかな指を滑らす。
ドキドキ…
そんな可愛い音じゃなく
バクバク…
今にも心臓が弾け跳びそう。
「……な、なんか用事?こっちのクラスにいるなんて珍しいね。」
「ん…」
周りから浴びせられる視線が痛かったけど……幸せ。
翼くんがここにいることが幸せで、嬉しくて仕方ない。
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